何回かセミナーに出た後で、アップラインの人に「そろそろ動こう」といわれました。しかし、どうやってニュースキンというネットワークビジネスを進めて行けばいいのか、具体的な方法が全然分かりません。
僕達親子の直接上のアップの人は、「関田さん」といい、全くやる気も無く、知識もない人で、たまたまうちの父親を「いい仕事があるんだ」と誘ったところ、なんか知らない間にやる気になってしまったと言う感じなので、全く頼りになりません。で、その人の紹介者と言う人が「おやっさん」と呼ばれる70歳くらいのおじいさんで、こちらも役に立ちません。それどころか、平気でアップラインの批判をしたり、ヘンテコなノウハウを教えたり百害あって一利なしのお手本のような方です。それで、その上の人が「信二さん」という、おやっさんの36歳になる息子です。信二さんは金属加工の小さな工場を経営していま。もともとお父さんの「おやっさん」が創立した会社で、その2代目というわけです。
ニュースキンは僕らの2ヶ月ほど前に始めたばかりで、その当時はあまり分かっていないものの、身近なアップラインの中では一番歳も近く頼れる存在でした。
■へきるのアップライン組織図参照
今はどうか知りませんが、当時の我々のグループ「相模クラブ」はスパルタ的な洗脳方針で、毎週2回、平日の昼間にセミナーという説明会を開催し、しかも毎晩中山さんのお店(バー)で会合・ミーティングがあるのです。会社員をニュースキンの話を聞かせたいときには、まず夜の会合に誘い、簡単に話を聞かせます。そこで「どうしてももっと聞きたかったら、セミナーに出なさい」となります。平日の昼間ですから、会社員は会社を休まなければ参加できません。会社を休んでも聞く価値のある話と言うわけです。
勢いだけで組織が膨れているような状況でしたから、セミナーといっても、具体的な方法を教えるのではなくて、成功とは?人生とは?という精神論が中心です。とにかく気で連れて来いという感じです。「気」って今考えると笑いますけどね。
頼れる信二さんにどうやって、友達をセミナーとかに連れてくればいいんですか?と聞いても、「とにかく『すごい話があるからこいよ』って言って気で引っ張っちゃえばいいんだよ」とわけのわからない答えです。でもそこで「えーそんなんで来てくれますか?」なんて弱気な発言は許されません。もしそんなこと言ったら「来てくれるかなあなんていっちゃダメだ。来させてあげるんだ」と一蹴されます。
ビジネスに参加してもらう、セミナーに来てもらう、ではないのです。あくまでもこれはすごい話で、今世紀最大のビジネスチャンスで、あんたの一生に一度あるかないかの成功のチャンスなんだから、教えてやるんだというわけです。友達を呼べない人は、まだ「気付き」が足りず、気が足りてない人です。
成功って「気付き」なのだと分かった貴重な体験です。
しかし、みなさんも感じているようにこの頃のやり方は完全に宗教でしたね。友達をニュースキンに誘ってやらなければ、この酷い経済状況の中で、友達は不幸になる!今やっている仕事がいかに将来性がなくて虚しい物であるかを気付かせてやろう。その前に自分がそれに気付くことだ!
ニュースキン以外の仕事はダメダメ!!と否定しまくります。
このやりかたはオウム真理教とそんなに変わりないと思いますよ。ニュースキン自体は今考えても正しいビジネスだと思いますが、否定しちゃうのはいけませんね。
僕も仕事を思いっきり否定された一人で、初めて中山さんのお店であやのちゃんの話を聞いたときに、溝口さんからもお話を聞いたのですが、当時やっていた中古車のブローカーの仕事をめちゃめちゃに否定されました。当然ムカッときましたが、僕はとても素直な性格なので、確かに中古車はダメだな、ニュースキンだなと納得してしまったのでした。
この思いっきり相手を否定するという方法は、素直な人には効きますが、それなりに年齢を重ね、仕事に誇りを持っている人には耐えがたい屈辱で、もちろん中には怒って帰っちゃう人もいました。
ネットワークビジネスはこうやって参加者によって悪のビジネスになってしまうのですね。
それでも恐ろしいのは、正しいニュースキンをやっているのは、われわれ相模クラブだけだ!他の組織はお客さんを集めて化粧品の販売会をしたり、製品の講習会なんてやっているんだぞ。ほかの組織では絶対に成功できない!相模クラブで幸せだ!相模クラブにいるから成功できるんだ!と洗脳されていたことです。
こんなやり方ですから、確かにものすごい勢いで人数は増えていきましたが、ものすごい勢いで崩壊しました。
その話はいずれ機会を見てお話しましょう。
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